ノートパソコンのHDDをSSDに交換したが、すぐ壊れてしまうというお話がありました。

元々500GBのHDDで使用している容量は40GB程度とOSやプログラム、データ量を合わせてもそれほど多くはなく、特に大量のデータを保存する事もないとのこと。

もう少し詳しく伺ってみると、仕事で外出先での使用がほとんどで、すぐに使えないと困るのでバッテリーとの兼ね合いで休止状態を毎日数回~十数回と多用、快適な動作を求めるためメモリは16GBに増設しており、SSD自体は使用容量も少ないので安価な64GBのものと入れ替えたそうです。メモリが多いので仮想メモリは無効にしているとのこと。
最初に入れ替えたSSDは1年経たずに壊れてしまい、その次のSSDも1年と少しで壊れたそうです。

これは割と簡単な話で、休止状態を多用していたためですね。
休止状態というのは開いているファイルやプログラムを一旦SSDに保存します。
そして多い場合には毎日十数回のSSDへの書き込みが発生していたということで、使用者の意識していないところでSSD(のセル)への書き換えが大量発生していたわけで、壊れやすい状況ではありますね。

そして、SSD自体の問題もあります。
入れ替えたSSDはネットで見つけた安価なもので、容量と速度くらいしか気にしていなかったそうです。
SSDの型番を聞いて判明しましたが使用されていたのはTLCと呼ばれる方式の物でした。

SSD(だけではありませんが)の記録方式には、SLC、MLC、TLC とあります。
性能、価格の高さ、故障のし難さは、SLC > MLC > TLC となっています。
そして、セルの書き換え回数限度(現時点の一般的なセル)ですが、SLCは10万回程度、MLCは1万回程度、TLCは千回程度と言われています。

TLCは安価なため人気はありますが書き換え回数限度は低いので、書き換えられるセルをなるべく分散してやる、つまり総容量の大きなSSDにした方が壊れにくくなります。
そして、SSDならばHDDよりも遥かに起動も早いので休止状態を使わずに普通にシャットダウン・通常起動するようにしてやれば良いかと思います。

この方は「今度は最低でも256GB程度のSSDを買い、休止状態は避けます」とのことでした。