前回の記事に関連してくるお話なのですが
「日本のメーカー製パソコンなら大丈夫?」
という御質問も多くあります。
中には日本の特定のメーカー製パソコン以外は信用しないという熱烈な方もいます。

これも少々返答に困る質問だったりします。
実際には日本メーカー製品であっても過去に不具合があったり、それだけでなくその事実すらも隠蔽していてたなどという話はいくらでもあります。
私の過去の経験だけでも、サポートセンターの人間が隠蔽したと言う訳ではなく会社の上層部で留めていた事実なども含めて何かしら隠蔽していた有名大手メーカーは複数あります。
(海外だとすぐに訴訟騒ぎになる国も多いのでそうでもないですが、日本は訴訟手続きも煩雑ですぐに訴訟とはなりにくいため割と隠蔽体質ではないかと・・・あくまで個人的意見ですが)

パソコンだけに限った話ではありませんが、特にパソコンや周辺機器の内部パーツには海外製品が多く使われているのは(と言うかほぼすべて海外パーツ)当たり前の話です。
日本製と言いつつ組み立てている工場が日本国内というだけなのは普通の事で、場合によっては組み立てすら海外で行なわれている事もあります。

パソコンの中心的なパーツである CPU や APU にしたって Intel 製か AMD 製ですので海外製品ですし、メモリだって同じくほぼ海外製品です。それらのパーツを集めて組み立てているのが日本か海外かの違いだけとも言えます。

更に言えばパソコン起動時に Windows などの OS よりも先に実行される BIOS や UEFI というものがありますが、これだって日本製はほとんど無いのではないかと思います。メーカーが独自にカスタマイズしているものもありますが元は海外製だと思います。
極論を言えば、 Windows だって海外製なわけですから、何から何まで完全に日本製の物はありません。

そういった海外パーツを採用していても日本メーカーとして誇りを持って製品を検査してから販売しているメーカーもあるでしょうし、そうでないところもあるので日本メーカー製だからと言って大丈夫とは言い切れません。
日本メーカーだとサポートが安心とは言っても、サポートセンターになかなか電話が繋がらないとか、サポート担当者が不親切であったりという事も普通にあります。

海外メーカー製でもしっかりとした製品を出している所も普通にありますし、サポートも日本法人がしっかりと行なってくれる所もあります。もちろんそうでない所も多くあるのは事実です。

日本製だから良いというのはパソコンや周辺機器にはあまり当てはまらないような気がします。
生産国にあまりこだわらず、使用用途やコストパフォーマンスなどを考慮して選択するのが一番だと思います。

ちなみに私は外出先での仕事用には海外製の安いパソコンを使用しています。
持ち歩いている最中にぶつけるなどして寿命を迎える前に壊れる事も多いためです。
事務所や自宅では、自作パソコン、日本製、海外製など色々使っております。